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2025/02/23 03:21 |
異説卒塔婆丸綺談② 人物別

続きです。気になった人物をば書かせていただきました。

ネタバレ参ります!!

とら
いつも真っ先に船に乗り込む行動は、勇敢を通り越して、無謀なもの。たつに、「…お前、死にたいのか?」と言われたときの答えは、「死にたいわけじゃない。でも、しがみついてまで生きたいとも思わない」。
そのときたつは、女を知らないからだ!と、次の機会にはとらが気に入った女を譲ると約束するも、嬉しくなさそうです。
「生きたくもない。死にたくもない。俺はどうしたいんだ…!」

この後、伊織と真乃と出会い、どうこうしたいわけではなかったのですが、「どっちも気に入った」と言い、仲間の海賊から守ります。
海賊と、襲われた船に乗っていた人という、最悪な出会いでしたが、伊織を望む場所へ連れて行ってやりたいと思ううちに、変わっていく…という人物です。

優しい人なのですが、自分のせいで前の頭が死んだと、自分を責め続け、自暴自棄になっているところがあるようです。
海賊という立場もあり、刹那的に生きているとらが、伊織や梅太郎との出会いで未来を見るようになります。
この変化がとてもいいのですが、どうしても、私には死亡フラグが見えていまして…。幸せになれるのかな?私の予感は外れるかな?と思い続け、ラストやっぱりか…という感じでした。

とらの死は予感をなぞってしまいましたが、最期の伊織とのやり取りが、とても切なく、印象的でした。
ここで、「出羽に連れて行けなくてごめん」とか、「置いて行ってごめん」とか、本当はそういうことを言いたかったのだと思いますが、「謝らなくちゃならないことがあるんだ」の後に続くのは、「女を知らないわけじゃないんだ」という言葉だったのがもう…。
言ってもどうしようもないことは、言わずにおいたのですね…。初めてとらから好きだと伝えるときのぎりぎりっぷりも…。
…今まで観た舞台の中で、一番ぼろぼろに泣いたかも知れません。

幸せになって欲しかったですし、悲しかったのですが、あの後味は好きです。


たつ
しっかり者で、いつも仲間をまとめていて、信頼されています。
それなりに遊んできたようですが、真乃を初めて本気で好きになります。
彼女と夫婦になると決め、幸せな未来を思い描きながら船の中を案内しているときに、見ていないところでとらが入江に致命傷を与えられてしまいます。とらは、たつの幸せを壊したくないと思い、伊織に「たつに気付かれないようにしてくれ」と言っていたため、伊織は眠っているとらを起こすな、と言います。
暫くし、たつは、陸が見えてきたと明るい調子で言います。
…が、絶対にとらのことに気付いています…。
ですが、せっかくとらが気を遣ってくれたこと、伊織が必死で涙をこらえていることも分かっているので、気付かないふりをして明るく振る舞っているんです。
本当は駆け寄りたいだろうと思うと、切なくて切なくて…。
敵も味方も皆死んでいき、たつ、真乃、伊織の3人だけが残ってしまった状況。愛しい女性がすぐそこに居るけれど。

…。


才谷梅太郎
ある日島に流れつく、謎の男。実は、潮路とは同郷。
「日本では、身分の違いがなくなる」と言う彼と話すうちに、とらやたつは、未来を考え始め、潮路の心も解れていくという、不思議な人です。

物知りな彼に、伊織と真乃は、「筆卸し」とはどういう意味かと尋ねに来ます。…たつ辺りがとらに言っていたのを、ばっちり聞いていたようです。私も初めて聞く言い回しですが、下品な言い方だということくらいは見当がつきました…。
若い娘に言えるものではないので、梅太郎は、力一杯意訳を彼女達に伝えるのですよ。
「とらの場合は、好きな人を愛すること」
「たつの場合は、初めて本気になること」
と。
このような素敵な意訳ができるなんて!と、感動でした。

そんな梅太郎、ご存知の方も多いと思いますが、正体は坂本龍馬。勇太郎を救出する際は、銃の腕前と、その顔で、見事とら達を助けました!

島を出たはいいものの、先の不安を感じるとらの前に現れた梅太郎。「おまんが心配で、様子を見に来たんじゃ」
とらを勇気づけ、別れを告げる彼に、行き先を尋ねるとら。「遠い国じゃ」
いつもの調子で「グッドバイ」と言った梅太郎は、消えるようにいなくなってしまいます。
…どうやら、とらの知らないうちに、亡くなっていたようです…。


勇太郎
先代の頭の一粒種だからと頭になったものの、まるで人望がなく、途中最低な行動をとってしまい、揚げ句の果てに敵に捕まる。仲間と思っておらず、思われてるとも思わないとらとたつに助けられる。母親に頭の座を追い出される。頭候補達が、実は島を出たいと知ると、再度頭になる決意をする。
…そういう、物語の王道を通っている人です。
ここで、良かった良かったと思っていると、保科と大河がやって来て、島の人間を皆殺しにしようとします。
初めて勇太郎が頭らしく、真っ先に立ち向かいますが、あっさりやられてしまいます…。
あぁ…。
しかし、皆が倒れて行った後、最後の力を振り絞り、反撃に出ます!まだ、生きていた。
勇太郎もやはり助かりませんが、相討ちにまで持って行きました…!流石お頭…!

こういう、成長していく人物は好きです。かっこよかったよお頭…!!

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2010/02/14 09:17 | Comments(0) | その他舞台・役者さん関係

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