がっつりネタばれ参ります！
コハク
非常に明るい記憶喪失キャラ。
記憶探しの結果、真っ先に思い出した内容は辛いものでしたが、それも乗り越えるべく記憶探しを続け、過去の日常の全容を取り戻します。
その時に「おれは果報者だ」と言える心の、なんと強いことか。
強兵計画は、現時点、心はないが、人間の範囲で強い兵が、完成形。
もし、コハクの存在が知られたら、心を持ちつつ人ならざる力を持つ兵に、完成形が変化したのでしょうか。
それとも、反乱防止の為、やはり心はない方が都合が良いとされたでしょうか。
そして迎えた最終決戦。こう来ましたか…！
身を挺して庇ってくれたコハクを、梓が大切な記憶と引き換えに助けるとは…。
使命を果たした後について話すときも、自分は助からないと悟ったときも、「覚えていてくれるだけでいい」と言ったコハク。それを違えることになる。
ですが、梓に迷いはありませんでした。
しかも、それを知ったコハクは、嬉し涙を流しました。梓が助けてくれたこと、それだけ想ってくれたことに。
本当に、なんて綺麗な、透き通った人なんだろう。
切実に幸せになってほしい二人です。
秋兵さん
帝国軍参謀総長の息子という家柄の良さと、何でもこなす器用さ、常にさりげなく他人を気遣う言動の完璧さ。
そんな彼は、やはりと言いますか、結構なストレスの中を生きていました。
メモリアルブックで、「闇を抱えているが、笑顔で包み隠してしまう」ということを書かれていましたが、本当に、何でも抱え込んでしまうタイプなのだと思います。
家のために…と刷り込まれてきたこともあると思いますが、自由がなくとも、「恵まれている」ことは否定できないから…ということが大きいのではないかと。その気になれば、立場を利用して、思うままにできる分、弱音や愚痴、我が儘等は、言うわけにはいかないというのではないでしょうか。
梓に惹かれ出した秋兵さんは、梓と夫婦になることを思い、梓の故郷や家族を思います。
傍にいて欲しい。けれど、「家族」を取り戻してくれた梓を、家族から引き離すことは躊躇われる。
もし選んでくれるならば、後悔はさせないという想いに偽りはなくとも、告白に対し言葉を返せなかった梓を見て、完全に身を引く態勢になってしまいます…。
また、総長とは凌雲閣の地下でようやく本音で話し合うことができたものの、「初めから罪深いことなど知っている」という言葉を残し、総長は邪神に飲み込まれてしまいます。
多くの帝都市民を守ることを優先する為、父は諦めようとする秋兵さんですが、梓が、精鋭分隊が、共に救おうと集まる展開が、熱いです！！
本当に欲しいものを諦めがちな秋兵さん。
父を助けたいとも、梓に残ってほしいとも、自分からは言いませんでした。
それでも、願いを叶えられたのは、仲間が皆、秋兵さんの心を知っていたから。
いつも人をよく見て、人の為に行動してきた秋兵さんを、その為に想いを殺してきた秋兵さんを、知っていたから。
「家族」「同じ目線」がテーマと思われる秋兵さんルート。切なくも、暖かかったです。
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